06.光合成細菌RAP99のリウマチへ様抗炎症試験 | 専門家向け

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<ラットを用いたアジュバント関節炎モデル(AIA)試験>

試験実施者:東北薬科大学(現:東北医科薬科大学)石川正明教授

【目的】

ラットを用いたアジュバント誘発関節炎(adjuvant-induced arthritis; AIA)モデルは、長年用いられてきた動物関節炎モデルであり、関節部位の腫張、関節軟骨の破壊などの症状が、ヒトの関節リウマチに類似しており、新薬の臨床前評価に多用されている。本試験ではAIAによって、光合成細菌RAP99菌体の経口摂取による抗リウマチ作用、抗炎症作用を評価した。

【使用薬物及び動物】

結核菌(Mycobacterium butyricum、Lot 0640-33、Difco)、流動パラフィン(保栄化学)およびインドメタシン(Sigma)は、和光純薬から購入して使用した。また、ラットは5週令のWistar系雄性(日本エスエルシー社製、150~160g)を1群5匹用いた。動物実験は、東北薬科大学動物実験ガイドラインに従って行った。

【試料と方法】

流動パラフィン0.1mLに結核菌0.6mgを懸濁し、コンプリートアジュバンドを調製し、ラットの左側後肢足蹠内に0.1 mL接種した。光合成細菌RAP99菌体試料(20 mg/kg/day)あるいはインドメタシン(0.1 mg/kg/day)はコンプリートアジュバントの接種日から1日1回、21日間連続経口投与した。足容種はコンプリートアジュバント接種後、所定の時間に Volume Meter MK-550 (Muromachi Kikai Co.Ltd, Tokyo Japan)で測定した。陽性対照としてインドメタシンを経口投与した。

光合成細菌RAP99菌体試料によるアジュバント誘発関節炎(AIA)試験

図1 光合成細菌RAP99菌体試料によるアジュバント誘発関節炎(AIA)試験

【結果・考察】

無処置群(complete adjuvantのみ投与)では、処置3日目に一次炎症とその後の二次炎症反応が観察された。光合成細菌RAP99菌体の経口投与 (20 mg/kg/day)により、一次炎症(3日)に対する効果は観察されなかったが、二次炎症(17日及び 21日)に対する抑制作用が観察された。インドメタシン(0.1 mg/kg/day)は、一次炎症及び二次炎症のいずれに対しても抑制作用を示した。

光合成細菌RAP99菌体は、炎症を引き起こす起炎性刺激が、すでに存在している進行性の炎症過程に対する抑制は認められなかったが、コンプリートアジュバントが接種された後で免疫が関与した起炎性刺激の発生に対しては抑制的に作用し、炎症誘発作用を減弱させていることが考えられる。ラットアジュバント誘発関節炎モデル(AIA)は、関節リウマチの実験病態モデルとして広く用いられていることから、光合成細菌RAP99菌体の経口投与による骨病変の改善は、慢性関節リウマチなどの骨破壊を伴う慢性疾患に有用と考えられる。

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