08.光合成細菌RAP99の大腸炎抑制試験 | 専門家向け

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<マウスを用いたデキストラン硫酸ナトリウム(DSS)誘発大腸炎抑制試験>

試験実施者:東北薬科大学(現:東北医科薬科大学)石川正明教授

【目的】

本試験では、マウスを用いたデキストラン硫酸ナトリウム(DSS)誘発性炎症性腸疾患モデル試験を行ない、炎症性腸疾患に対する光合成細菌RAP99菌体の効果を組織学的に評価した。

【使用薬物及び動物】

デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)は、ICN Biomedicals 社のdextran sulfate sodium salt (MW 36,000-50,000) を和光純薬から購入して使用した。5週令のICR系雌性マウスをSLC (日本エスエルシー, 静岡) から購入した。動物実験は、東北薬科大学動物実験ガイドラインに従って行った。

【試料と方法】

1群5匹のマウスに、光合成細菌RAP99菌体を0.1%含有するマウス飼育用粉末飼料(日本クレア、CF-2)を摂取させた。0.1% 光合成細菌RAP99菌体含有飼料の摂取を始めてから4週間後より、5%-DSS を給水ビンで自由摂取させた。8日後に結腸部を摘出し10%ホルマリン液で固定した。

0.1% 光合成細菌RAP99菌体含有飼料は5%-DSS投与期間中も摂取させた。(株)札幌総合病理研究所で、常法により切り出し、パラフィン包埋、薄切、HE染色後組織学的検索を行った。

表1 各マウスの組織学的評価

各マウスの組織学的評価

-:negative  ±:minimal  +:mild  ++:moderate  +++:marked

 

潰瘍形成スコア

図1 潰瘍形成スコア

再生上皮スコア

図2 再生上皮スコア

対照区(5%-DSS)
識別番号:1
臓器:結腸
所見:潰瘍(+++)
再生上皮(±)

HE染色×32倍

HE染色×80倍

図3 対照の結腸組織染色画像

 

光合成細菌RAP99 0.1%
識別番号:2
臓器:結腸
所見:潰瘍(±)
再生上皮(+++)

HE染色×32倍

HE染色×80倍

図4 光合成細菌RAP99菌体摂取マウスの結腸組織染色画像

【結果と考察】

表1に試験に用いたマウスの各個体の評価結果、図1には潰瘍形成の評価スコア、図2には再生上皮形成発現の評価スコア、図3には対照群識別番号3の結腸組織染色画像、図4には光合成細菌RAP99菌体摂取群識別番号2の結腸組織染色画像を各々示す。

表1では5例とも高度の再生上皮を示し、3例では潰瘍の縮小傾向が明らかであり、潰瘍の修復所見と考えられた。得られた結果より、光合成細菌RAP99菌体は結腸細胞の修復活性を高めることを示唆していると考えられる。

 

 

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