12.光合成細菌RAP99のアレルギー抑制試験 | 専門家向け

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<マウスを用いた光合成細菌RAP99の経口摂取によるヒスタミン遊離量の評価>

試験実施者:東北薬科大学(現:東北医科薬科大学)石川正明教授

【目的】

卵アルブミン誘発アレルギー試験を用いた試験により、光合成細菌RAP99菌体試料をマウスに経口投与した後、血清中のIgE及びIL-4量、脾臓細胞の上清中のIFN-γ、IL-2、IL-4及びIL-5量を分析したところ、抗アレルギー反応が認められた。そこで、本試験では、体内でアレルギー反応を引き起こす物質のひとつであるヒスタミンについて、光合成細菌RAP99菌体の経口摂取による影響を、卵アルブミン誘発アレルギー試験によって評価することを目的とした。

【試料と方法】

(1)光合成細菌RAP99菌体試料の調整

マウス飼育用粉末飼料(日本クレア社製、CF-2)に、0.1重量%の割合で光合成細菌RAP99菌体の凍結乾燥粉末を加え、菌体含有飼料を調製した。

(2) 卵アルブミン/水酸化アルミニウムゲルの調製

生理食塩水0.2mLに卵アルブミン(grade V、シグマ社製)2mgを溶解後、水酸化アルミニウムゲル(No.019-19501 Lot WKJ4431、和光純薬社製)2mgを加えて懸濁させ、卵アルブミン/水酸化アルミニウムゲルを調製した。

(3)光合成細菌RAP99菌体の投与有群

経口投与試験には、4週令のBALB/c系雌性マウス(日本エスエルシー社製)19匹を用いた。各マウスに、光合成細菌RAP99菌体試料溶液10 mg/kg, p.o.を、1日1回、2週間投与した。そして、光合成細菌RAP99菌体試料の最終投与日に、卵アルブミン/水酸化アルミニウムゲルを腹腔内に投与した後に採血した。採取した血液から血清を回収し、ELISA Kit(Bethyl Laboratories社製)のプロトコールに従い、前記血清中のヒスタミン量を測定し、19匹の平均値を算出した。

 

(4) 光合成細菌RAP99菌体の投与無群

光合成細菌RAP99菌体の投与無群では、前述のマウス15匹を用い、光合成細菌RAP99菌体試料を経口投与しなかった以外は同様にして試験を行い、血清中のヒスタミン量を測定し、平均値を算出した。この群については、前述の光合成細菌RAP99菌体の投与有群と比較して光合成細菌RAP99菌体を経口摂取したことによる、ヒスタミン遊離量の増減を評価する。また、後述の対照群と比較して、アレルギー反応が発現していることを確認する。

(5) 対照群

対照群では、前述のマウス13匹を用い、卵アルブミン/水酸化アルミニウムゲル及び光合成細菌RAP99菌体試料を経口投与しなかった以外は同様にして経口投与試験を行い、血清中のヒスタミン量を測定し、平均値を算出した。

【結果・考察】

(1) 血清中ヒスタミン測定結果

図1に血清中のヒスタミン量の測定結果を示す。

マウス血清中のヒスタミン量

図1 マウス血清中のヒスタミン量

(2) 考察

対照群と光合成細菌RAP99菌体の投与無群を比較すると、後者の方がヒスタミンの遊離量が多く、アレルギー反応が誘発されていることが確認された。

光合成細菌RAP99菌体の投与無群と光合成細菌RAP99菌体の投与有群を比較すると、前者に比べて後者のヒスタミンの遊離量が低減した。よって、光合成細菌RAP99菌体試料の経口投与による、ヒスタミン遊離の抑制が確認された。この結果は、先に行われた血清中のIgE及びIL-4量、脾臓細胞の上清中のIFN-γ、IL-2、IL-4及びIL-5量の評価結果と符合する。

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