<マウスを用いた光合成細菌RAP99の経口摂取によるヒスタミン遊離量の評価>
<目的>
体内でアレルギー反応を引き起こす物質のひとつであるヒスタミンについて、光合成細菌RAP99菌体の摂取による影響をアレルギー試験によって評価することを目的とした。
<方法>
マウスを以下の通りに群分けした。
A)対照群
雌性マウス13匹を用いた。対照群では光合成細菌RAP99菌体、卵アルブミン/水酸化アルミニウムゲル(以下アレルギー物質)は投与していない。最終日に採血し、血清中のヒスタミン量を測定した。
B)光合成細菌RAP99菌体の投与無群
雌性マウス15匹を用いた。最終投与日に、アレルギー物質を腹腔内に投与した後に採血し、血清中のヒスタミン量を測定した。
C)光合成細菌RAP99菌体投与あり
雌性マウス19匹を用いた。各マウスに、光合成細菌RAP99菌体試料溶液10 mg/kgを、1日1回、2週間経口投与した。最終投与日に、アレルギー物質を腹腔内に投与した後に採血し、血清中のヒスタミン量を測定した。
<ヒスタミンとは>
身体全体に分布しており、アレルギーやアナフィラキシー症状にも深く関係している物質。ヒスタミンが体内で過剰になるとアレルギーを起こすと考えられており、かゆみや痛みの原因ともいわれる。
<結果・考察>
図1の結果から光合成細菌RAP99菌体投与無群は6.6μM、光合成細菌RAP99菌体投与有群では4.2μMであったため、光合成細菌RAP99投与群は投与無群と比較して36%のヒスタミン量を抑制している事がわかった。
従って光合成細菌RAP99菌体試料の経口投与によって体内でアレルギー反応を引き起こす物質のひとつであるヒスタミンの発現が抑制されることが確認された。
【東北薬科大学 薬物治療学教室 石川正明教授による試験結果】